宿泊コラム

2025年6月2日

温泉付き住宅のデメリット＆維持費を解説！それでも買うべき人は？

#投資・資金計画

1. 温泉付き住宅とは？夢の暮らしを実現

温泉付き住宅とは、文字通り住居に温泉設備が備わった住宅のことです。自宅に居ながらにして、いつでも好きな時に温泉を楽しむことができる夢のような暮らしを実現できます。

一戸建て住宅だけでなく、マンションやアパートなどの集合住宅にも温泉設備が導入されている場合があります。

温泉付き住宅の種類	説明
一戸建て	庭に温泉を掘削する場合が多い
マンション	大浴場や一部住戸に温泉を供給
アパート	比較的小規模な温泉設備の場合が多い

温泉付き住宅の魅力は、何と言っても自宅で温泉を満喫できる点にあります。日々の疲れを癒やし、心身ともにリラックスできる空間は、まさにプライスレスと言えるでしょう。

2. 温泉付き住宅のメリット

毎日の温泉でリフレッシュ！

自宅に温泉があれば、毎日好きな時に温泉を楽しむことができます。

仕事で疲れた体を温泉で癒したり、休日はゆっくりと温泉に浸かってリフレッシュしたりと、まさに夢のような生活ですよね。

温泉には様々な効能があり、心身ともにリラックスできます。例えば、以下のような効果が期待できます。

効果	説明
血行促進効果	温泉の温熱効果により血管が拡張し、血行が促進されます。
筋肉の疲労回復効果	温泉に含まれる成分が筋肉の疲労物質を排出するのを助ける効果があります。
ストレス解消効果	温泉の温熱効果と浮力により、心身のリラックス効果が期待できます。
美肌効果	温泉に含まれる成分には、肌の老廃物を除去したり、保湿効果を高めたりする効果があります。

毎日温泉に入ることで、これらの効果を期待できます。

光熱費を削減できる可能性

温泉付き住宅の魅力として、光熱費の削減が期待できる点が挙げられます。毎日自宅で温泉を楽しむ場合、当然ながら外部の温泉施設を利用する必要がなくなります。入浴にかかるガス代や電気代を削減できるだけでなく、家族での外出機会が減ることで、車などの燃料費を抑えられる可能性も考えられます。

項目	内訳
ガス代	給湯にかかる費用
電気代	給湯・浴室暖房にかかる費用
水道代	水道使用量に応じた費用
燃料費	車などでの移動にかかる費用

ただし、温泉の温度や水量によっては、加温や給湯が必要になる場合もあり、光熱費の削減効果は一概には断言できません。

健康増進効果も期待できる？

温泉には様々な効能があり、健康増進に役立つ可能性があります。温泉法では、温泉に含まれる成分や温度などによって期待できる効能が分類されています。

泉質名の一部	期待できる効能（例）
単純温泉	疲労回復、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性
塩化物泉	保温効果、血行促進、筋肉痛、関節痛、冷え性、皮膚乾燥症
炭酸水素塩泉	血行促進、皮膚の代謝促進、美肌効果
硫黄泉	血行促進、皮膚病、呼吸器疾患

毎日温泉に浸かることで、これらの効能を期待できるかもしれません。ただし、温泉の効能は医学的に証明されたものではなく、個人差があります。また、温泉の利用によって体調を崩す場合もあるため注意が必要です。

財産価値の観点からも魅力

温泉付き住宅は、一般的な住宅と比べて希少性が高いため、資産価値が下がりにくいというメリットもあります。

メリット	解説
希少性が高い	需要に対して供給量が少ないため、資産価値が維持されやすい傾向があります。
人気が高い	温泉地や別荘地など、人気のエリアでは特に資産価値が高い傾向があります。
賃貸物件としての価値も高い	温泉付きの賃貸物件は人気が高いため、高額で貸し出すことが期待できます。

ただし、温泉の維持管理状態や周辺環境の変化などによって、資産価値が変動する可能性もあるため注意が必要です。将来売却や賃貸に出すことを検討している場合は、事前に不動産会社に相談するなどして、適切な情報収集を行うようにしましょう。

3. 温泉付き住宅のデメリット

イニシャルコストが高い

温泉付き住宅は、初期費用が高額になる傾向があります。通常の住宅建築費に加えて、温泉掘削や配管工事、浴槽の設置など、温泉関連の費用が大きく影響します。

項目	費用目安
温泉掘削費用	数百万～数千万
温泉設備費用	数百万～

温泉掘削費用は、掘削深度や地質、地域によって大きく変動します。温泉設備費用も、浴槽の材質や大きさ、浴室の広さなどによって大きく変わるでしょう。

さらに、温泉の泉質によっては、腐食を防ぐための特別な配管や浴槽が必要になる場合があり、初期費用がさらに高額になる可能性もあります。温泉付き住宅の購入を検討する際は、これらの費用を事前にしっかりと把握しておくことが重要です。

維持費やランニングコストがかかる

温泉付き住宅の魅力は高いものの、維持費やランニングコストが一般住宅よりも高額になる傾向があります。

項目	内容	目安
温泉権の取得・維持	温泉を所有する場合、温泉権の取得や維持にかかる費用が発生します。	数十万円～数百万円
設備のメンテナンス費用	ポンプやろ過器など、温泉設備の定期的なメンテナンスが必要です。	数万円～数十万円/年
水道光熱費	温泉の汲み上げや温度調整、浴槽の清掃などに、水道光熱費がかかります。	数万円/月～

温泉の泉質や設備の状態によって費用は大きく変動します。維持費を抑えるために、省エネタイプの設備を導入したり、温泉の温度管理を徹底したりするなどの工夫も必要です。

温泉のトラブルやメンテナンス

温泉付き住宅ならではのトラブルや、定期的なメンテナンスが必要になることを理解しておきましょう。

例えば、以下のようなトラブルが起こりえます。

トラブルの内容	具体的な内容
水漏れ	配管の老朽化などによる水漏れが発生する可能性があります。
湯温の低下	ポンプの故障や源泉の変動などにより、湯温が不安定になることがあります。
水質の変化	源泉の成分変化や配管の腐食などにより、水質が変わってしまうことがあります。
異臭の発生	配管内に雑菌が繁殖するなどして、異臭が発生することがあります。

これらのトラブル発生時には、専門業者による修理が必要となり、高額な費用がかかる場合もあります。また、温泉設備は定期的なメンテナンスも欠かせません。例えば、貯水槽や配管の清掃、ポンプやフィルターの交換などが必要です。これらのメンテナンス費用も考慮しておく必要があります。

法律や規制の確認が必要

温泉付き住宅を検討する際には、温泉に関する法律や規制をしっかりと確認する必要があります。

なぜなら、温泉は貴重な資源であり、その利用や開発にはさまざまな制限があるからです。

例えば、以下のような法律や規制が関係してきます。

法律・規制	内容
温泉法	温泉の掘削、利用、保護などに関する法律
水質汚濁防止法	温泉の排水基準などを定めた法律
建築基準法	温泉施設の構造や設備に関する基準を定めた法律
都道府県条例	各都道府県が定める温泉に関する条例（掘削の許可基準、利用の制限、温泉資源の保護に関する規定など）

これらの法律や規制は地域によって異なる場合もあるため、事前に必ず確認するようにしましょう。

また、温泉の利用許可を得るためには、費用や手続きが必要になる場合もあります。

さらに、温泉の掘削や利用によって、近隣住民に影響を与える可能性もあるため、事前に十分な説明や協議を行うことも重要です。

4. 温泉付き住宅の維持費を解説

温泉権の有無で費用が変わる

温泉付き住宅の維持費を考える上で、温泉権の有無は重要な要素です。温泉権とは、簡単に言えば、その土地から湧き出る温泉を独占的に利用できる権利のことです。温泉権の有無によって、維持費は大きく変わってきます。

温泉権の有無	メリット	デメリット
温泉権あり	温泉を自由に利用できる	温泉掘削費用や維持管理費用がかかる場合がある
温泉権なし	温泉掘削費用や維持管理費用が不要な場合がある	温泉利用に制限がかかる場合がある

温泉権がない場合、温泉の利用は近隣の温泉事業者から温泉を購入する形となり、毎月の温泉使用料が発生します。一方、温泉権を持っている場合は、温泉を自由に利用できますが、温泉井戸の掘削や維持管理費用など、高額な費用がかかる場合があります。温泉付き住宅の購入を検討する際には、温泉権の有無をよく確認し、ランニングコストを把握しておくことが大切です。

定期的なメンテナンス費用

温泉設備は、一般的な住宅設備と比べて複雑な構造をしています。そのため、定期的なメンテナンスが欠かせません。定期的なメンテナンスを怠ると、故障の原因となったり、寿命を縮めてしまったりする可能性があります。

項目	内容	費用相場
浴槽清掃	温泉成分の付着やスケールの除去	2~5万円/回
フィルター交換	温泉中の不純物を取り除くフィルターの交換	1~3万円/回
ポンプや配管の点検	ポンプや配管の動作確認、清掃	2~4万円/回
水質検査	温泉法に基づいた水質検査	2~5万円/回

これらのメンテナンス費用は、温泉の泉質や設備の規模、業者によって異なります。また、故障やトラブルが発生した場合には、別途修理費用がかかる場合もあります。温泉付き住宅を検討する際には、これらの費用も考慮に入れておく必要があるでしょう。

光熱費や水道代

温泉付き住宅だからといって、光熱費がすべて無料になるわけではありません。光熱費の内訳を把握して、ランニングコストを検討しましょう。

項目	説明
ガス代	温泉の温度が低い場合、追い焚きが必要になることがあります。
電気代	ポンプやろ過装置などを使用するため、電気代は一般住宅よりも高くなる傾向です。
水道代	温泉を常に循環させておく必要があるため、水道代も高くなる可能性があります。

水道代に関しては、井戸水を利用する場合は、水道料金が不要になるケースもあります。一方で、温泉の使用量によっては、一般家庭よりも高額になる可能性もあるため注意が必要です。このように、温泉付き住宅だからといって光熱費がすべて無料になるわけではないことを理解しておく必要があります。

5. 温泉付き住宅を購入する前に確認すべきこと

温泉の泉質や温度

温泉の泉質や温度は、住宅地によって大きく異なります。温泉には様々な種類があり、それぞれ効能や特徴が違います。

泉質名	特徴	効能例
単純温泉	刺激が少なく、老若男女問わず入浴しやすい	神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
塩化物泉	塩分を含み、保温効果が高い	神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、きりきず、やけど、慢性皮膚病
炭酸水素塩泉	重曹泉とも呼ばれ、肌の汚れを落とす効果も期待	きりきず、やけど、慢性皮膚病
硫酸塩泉	硫黄の成分を含み、独特の香りの温泉が多い	神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、きりきず、糖尿病

上記はほんの一例です。ご自身の希望する効能や、好みの泉質かどうかを確認しましょう。

また、温度も重要です。熱い温泉が好きな方もいれば、ぬるめの温泉を好む方もいます。温度が高すぎると、住宅設備への負担が大きくなる可能性もあります。事前に確認が必要です。

水量や水質の変動リスク

温泉は自然の恵みであるため、水量や水質が常に一定であるとは限りません。

変動要因	説明
地震	地震の影響で、水脈が変化し、水量や水質が変動することがあります。場合によっては、温泉が出なくなってしまうことも考えられます。
降雨	長雨や豪雨などにより、地下水が混入し、水質が変化することがあります。温泉の温度が低下したり、成分が薄まったりする可能性があります。
周辺環境の変化	近隣での開発工事や地下水汲み上げの影響で、水量や水質が変動する可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、温泉付き住宅の購入を検討する際は、過去のデータなどを参考に、水量や水質の変動リスクについて事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

法律や条例、規制の確認

温泉付き住宅を検討する際には、温泉に関する法律や条例、規制についてもしっかりと確認しておく必要があります。

なぜなら、温泉は貴重な資源であり、その利用には法的規制が設けられているからです。

具体的には、以下のような法律や条例が関係してきます。

法律・条例等	内容
温泉法	温泉の保護と利用に関する法律
水質汚濁防止法	温泉排水の水質基準に関する規定
都道府県・市町村の条例	温泉の掘削や利用に関する許可、規制

これらの法律や条例に違反すると、罰則が科せられる可能性もあります。

例えば、温泉の掘削や利用には、都道府県知事の許可が必要となる場合があります。

また、温泉排水の水質基準を満たしていない場合は、排水処理施設の設置が義務付けられることもあります。

温泉付き住宅を購入する前に、必ず関係法令を確認し、必要な手続きや規制について理解しておくようにしましょう。

近隣住民とのトラブル

温泉付き住宅を持つということは、井戸の掘削や温泉水の排水など、近隣住民への配慮が欠かせません。トラブルを避けるためにも、事前に近隣住民への説明や理解を得ておくことが重要です。

トラブル事例	内容
井戸の掘削による水脈への影響	温泉を汲み上げることで、近隣住民の井戸が枯渇する可能性がある。
温泉水の排水による水質汚濁	排水処理が不十分だと、周辺環境に悪影響を与える可能性がある。
温泉の臭気による迷惑	温泉特有の硫黄臭などが、近隣住民の迷惑になる可能性がある。

これらのトラブルを避けるためには、温泉掘削や住宅建設前に、近隣住民に説明を行い、理解と協力を得ることが大切です。また、排水処理方法や臭い対策など、近隣住民の不安に寄り添った対策を講じることも重要です。

6. こんな人は温泉付き住宅がおすすめ

温泉が大好きで毎日入りたい人

「毎日温泉に入りたい！」そんな温泉好きにとって、自宅に温泉がある生活はまさに夢のようです。好きな時間に、好きなだけ温泉を満喫できるのは、温泉付き住宅ならではの魅力と言えるでしょう。

メリット	説明
時間を気にせず入浴できる	早朝から深夜まで、自分のペースで温泉を楽しめます。
待ち時間や移動時間の節約	温泉施設に行く手間がなく、時間を有効活用できます。
人目を気にせずくつろげる	周りを気にせず、プライベートな空間でゆったりと温泉に浸かれます。
好きな温泉の泉質を選べる	泉質にこだわりたい方も、希望に合った温泉を探せます。

温泉付き住宅なら、温泉施設の営業時間や混雑状況を気にすることなく、いつでも好きな時に温泉を満喫できます。日々の疲れを癒やし、心身ともにリラックスできる至福の時間を、自宅で手軽に味わえるのは大きなメリットです。

光熱費を節約したい人

温泉付き住宅は、光熱費の節約を重視する方にも魅力的な選択肢となりえます。

なぜなら、自宅に温泉があれば、ガス代や電気代を使って毎日お風呂を沸かす必要がなくなるからです。

特に、以下のようなご家庭では、光熱費の節約効果が大きくなる可能性があります。

条件	説明
家族が多い	家族が多いほど、お風呂を沸かす回数や量が増えるため、節約効果が期待できます。
お風呂に入る頻度が高い	毎日お風呂に入る習慣がある場合、その分だけ光熱費の節約につながります。
長時間お風呂に入るのが好き	長時間お湯につかる習慣がある場合、ガス代や電気代の負担が大きくなりがちですが、温泉なら時間を気にせず入浴を楽しめます。

温泉の温度や水量、使用する設備の性能によっても節約効果は変動します。実際に温泉付き住宅を検討する際は、ランニングコストをシミュレーションし、自身のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

プライバシーを重視したい人

自宅に温泉があると、周囲を気にすることなく、好きな時間に、好きなだけ温泉を楽しむことができます。

メリット	デメリット
人目を気にせず温泉に入れる	温泉の管理は自身で責任を持つ必要がある
予約や時間の制約がない
家族や親しい人だけで温泉を満喫できる

温泉旅館のように他のお客様との共有スペースがないため、気兼ねなくリラックスできます。タオル一枚で浴室と部屋を行き来することも可能です。さらに、自宅であれば、好きな音楽をかけたり、アロマを焚いたりなど、自分だけの空間を演出することもできます。

7. まとめ：メリット・デメリットを踏まえて検討しよう！

温泉付き住宅は、毎日の入浴で心身ともにリフレッシュできる魅力的な選択肢です。しかし、導入コストや維持費、法律・規制など、考慮すべき点が少なくありません。

温泉付き住宅の購入を検討する際は、メリット・デメリット、そして維持費を総合的に判断することが重要です。

項目	メリット	デメリット
費用	光熱費の削減になる可能性がある	イニシャルコスト・ランニングコストが高い
温泉	毎日温泉に入れる	温泉のトラブル、メンテナンスが必要
その他	健康増進効果、財産価値	法律・規制の確認、近隣トラブルの可能性

温泉付き住宅は、決して安い買い物ではありません。

「本当に自分にとって必要なものなのか」「メリットを最大限に活かせるのか」をじっくり考え、後悔のない選択をしてください。