宿泊コラム

1. はじめに：リゾート会員権の魅力と注意点

非日常的な体験ができるリゾート地。日常の喧騒を離れ、上質な空間で過ごす時間は格別です。そんなリゾート地をより身近にする選択肢の一つに、リゾート会員権の取得があります。

リゾート会員権の魅力は、何と言ってもワンランク上のサービスと快適な施設を優先的に利用できる点にあります。ホテルの上層階が会員専用フロアになっていたり、会員権所有者だけが利用できるレストランやプールがあったりと、特別な体験が期待できます。

メリット	説明
優先予約	希望する日にちや部屋タイプを優先的に予約できます
会員価格での利用	宿泊費や施設利用料を会員価格で利用できます
専用施設の利用	会員専用のラウンジやプールなどを利用できます
その他の特典・サービス	ゴルフ場やレストランの割引、送迎サービスなど、施設によって様々な特典があります

しかし、リゾート会員権は高額な場合が多く、購入前に慎重な検討が必要です。利用頻度や費用対効果など、後になって後悔しないよう、しっかりと情報収集することが大切です。

この後紹介する内容を参考に、自身にとって本当に必要なものかを見極めましょう。

2. リゾート会員権とは？仕組みと種類を解説

(1)会員制リゾートホテル

会員制リゾートホテルは、会員権を購入することで、ホテルの施設やサービスを優待価格で利用できるシステムです。一般的には、ホテルの客室やレストラン、プール、スパなどの施設を利用できます。

会員制リゾートホテルの魅力は、豪華な施設と上質なサービスを手頃な価格で利用できる点にあります。また、会員限定のイベントやプランが用意されている場合もあり、特別な体験を楽しむこともできます。

メリット	デメリット
優待価格で施設を利用できる	会員権の購入費用がかかる
上質なサービスを受けられる	年会費や管理費などの維持費がかかる
会員限定のイベントに参加できる	利用制限がある場合がある

会員制リゾートホテルは、ラグジュアリーなリゾート体験を求める方におすすめの会員権です。

(2)タイムシェア

タイムシェアとは、リゾート物件の特定の期間（1週間など）の利用権を購入するシステムです。

メリット	デメリット
購入費用を抑えられる場合がある	利用できる期間が限定される
世界各地のリゾートを利用できる場合がある	管理費や修繕積立金などのランニングコストがかかる

毎年決まった時期に同じリゾート地を訪れたい方や、世界各地のリゾート体験をしてみたい方に向いています。ただし、利用できる期間が限られているため、注意が必要です。

(3)その他のリゾート会員権

会員制リゾートホテルやタイムシェア以外にも、様々なリゾート会員権が存在します。

会員権の種類	特徴
ゴルフ会員権	リゾート地のゴルフ場を利用できる会員権
マリーナ会員権	リゾート地のヨットハーバーを利用できる会員権
温泉会員権	リゾート地の温泉施設を利用できる会員権

これらの会員権は、特定のアクティビティや施設を頻繁に利用する方にとってメリットがあります。例えば、ゴルフ好きであればゴルフ会員権を取得することで、お得にプレーを楽しむことができます。

しかし、これらの会員権も、利用頻度や費用対効果などを考慮して慎重に選ぶ必要があります。

3. 後悔しないための5つのチェックポイント

(1)利用頻度と費用対効果：年間どれくらい利用できるのか、費用に見合っているのか

リゾート会員権の購入を検討する上で、最も重要なのは「年間どれくらい利用できるのか」「費用対効果に見合っているのか」という点です。

会員権は、高額な初期費用に加え、毎年一定の管理費や積立金などの費用が発生します。利用頻度が低ければ、1泊あたりの宿泊費が割高になってしまう可能性があります。

例えば、以下のような表で簡単に計算できます。

年間宿泊数	1泊あたりの費用	ホテル宿泊と比較
5泊	高	割高になる可能性
10泊	中	場合による
20泊	低	割安になる可能性

ご自身のライフスタイルや家族構成、休暇の頻度などを考慮し、年間どれくらい利用できるかを具体的にイメージすることが大切です。

また、リゾート会員権は、ホテルの宿泊費だけでなく、施設利用料やアクティビティ費用なども考慮する必要があります。これらの費用を総合的に判断し、費用対効果を検討しましょう。

(2)施設の立地とアクセス：希望する場所に施設があるか、アクセスは容易か

リゾート会員権を購入する際、施設の立地とアクセスは重要な要素です。せっかく会員になっても、希望する場所に行けなかったり、アクセスが悪くて不便な思いをしたりしては意味がありません。

項目	チェックポイント
立地	国内・海外、海・山など、希望するエリアに施設があるか
アクセス	自宅からの距離、交通手段、移動時間などを考慮する
周辺環境	観光スポット、レストラン、病院、スーパーなど、周辺環境も確認する

例えば、海が好きでマリンスポーツを楽しみたいなら、海の近くに施設があるか、ビーチへのアクセスが良いかなどを確認しましょう。また、小さな子どもがいる場合は、周辺に病院や公園があるかどうかも重要なポイントとなります。

アクセスは、車、電車、飛行機など、主な交通手段と所要時間を考慮する必要があります。高速道路のインターチェンジからの距離や、最寄りの駅から施設までの送迎サービスの有無なども確認しておきましょう。

(3)予約の取りやすさ：希望日に宿泊できるのか、予約システムはどうなっているのか

せっかくリゾート会員権を取得しても、希望の日に予約が取れなければ意味がありません。予約の取りやすさは、リゾート施設によって大きく異なります。

項目	確認ポイント
予約方法	電話、インターネット、どちらで予約できるのか
予約開始時期	宿泊希望日の何ヶ月前から予約できるのか
予約状況	希望する時期は予約が取りにくいのか
キャンセル待ち	キャンセル待ちはできるのか、キャンセルは出やすいのか

人気が高いリゾート施設やシーズン、曜日によっては、予約が非常に困難な場合があります。予約が集中する時期やキャンセル待ちの状況などを事前に確認しておきましょう。また、会員専用の予約サイトやアプリを提供している施設もあります。使いやすい予約システムが導入されているかどうかも重要なポイントです。

(4)運営会社の信頼性と将来性：運営会社の経営状態は健全か、将来性はあるのか

リゾート会員権は、長期にわたる契約となるため、運営会社の経営状態は重要な検討要素です。将来にわたって安定したサービスを受けられるのか、契約内容が守られるのかを見極める必要があります。

運営会社の信頼性を判断するポイントは以下の点が挙げられます。

項目	内容
経営状況	決算公告などを確認し、安定した経営状態であるか、赤字が続いていないかなどを確認しましょう。
事業の安定性	将来性のある事業計画を持っているか、会員数の推移などを確認しましょう。
顧客対応	評判や口コミなどを参考に、顧客対応が適切に行われているかを確認しましょう。
関連会社の有無	関連会社がある場合は、その経営状況も確認しておきましょう。

これらの情報を確認することで、運営会社のリスクを把握し、安心して契約できるか判断しましょう。

(5)売却・解約条件：売却や解約は容易か、費用はどのくらいかかるのか

将来的なライフスタイルの変化や経済状況の変化などで、リゾート会員権を手放さなければならない状況になる可能性も考慮する必要があります。

項目	内容	確認ポイント
売却	会員権を売却できるか	売却市場の有無、売却相場、売却にかかる手数料
解約	会員権を解約できるか	解約条件、解約手数料の有無・金額

リゾート会員権は、購入した価格で売却できるとは限りません。売却する場合には、専門の仲介業者に依頼することが一般的ですが、仲介手数料や売却価格の下落なども考慮する必要があります。また、解約する場合には、高額な解約手数料が発生するケースもあります。契約前に、売却や解約に関する規約をよく確認しておくことが重要です。

4. リゾート会員権の賢い選び方

(1)ライフスタイルに合わせた施設選び

リゾート会員権は、あなたのライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。

ライフスタイル	おすすめの施設
アクティブに過ごしたい方	海水浴やマリンスポーツを楽しめる施設、ゴルフ場併設のリゾート
ゆったりと過ごしたい方	温泉施設、スパ施設が充実したリゾート、自然豊かなロケーション
家族で楽しみたい方	子供向け施設、プール、体験プログラムが充実したリゾート

例えば、普段からアウトドア派でアクティブに過ごしたい方は、海水浴やマリンスポーツを楽しめる施設や、ゴルフ場が併設されているリゾートがおすすめです。

一方、都会の喧騒を離れてゆったりと過ごしたい方は、温泉施設やスパ施設が充実したリゾートや、自然豊かなロケーションのリゾートを選びましょう。

このように、あなたのライフスタイルに最適なリゾート会員権を選ぶことが、後悔しないための第一歩です。

(2)体験宿泊や見学で確認

実際にリゾート会員権を購入する前に、体験宿泊や見学に行くことは非常に重要です。パンフレットやウェブサイトの情報だけでは分からない、施設の雰囲気やサービスを肌で感じることができます。

確認ポイント	詳細
施設の雰囲気	実際に泊まってみて、部屋の広さや清潔感、設備などを確認しましょう。周りの環境や景観も重要な要素です。
サービス内容	スタッフの対応やサービスの質はどうか、レストランやアクティビティの内容なども確認しましょう。
アクセス	自分の家からのアクセスはどうか、交通手段や移動時間を確認しましょう。

体験宿泊や見学を通して、疑問点を解消し、納得のいく判断材料を得ることが大切です。

(3)契約内容の確認は慎重に

リゾート会員権の契約は、高額かつ長期にわたるものが一般的です。契約後に後悔しないためにも、契約内容をしっかりと確認することが重要です。

確認項目	具体的内容
契約期間	期間はどのくらいか、自動更新はあるのか
利用料金	宿泊費用の他に、管理費や積立金などの支払い項目と金額はいくらか
予約方法	予約方法はどのようなものか、予約の変更やキャンセルは容易か
名義変更・譲渡	会員権の名義変更や譲渡はできるのか、費用はいくらか
解約条件	解約はできるのか、解約手数料や違約金は発生するのか

契約書は専門用語が多く、内容を理解するのが難しい場合もあるでしょう。不明点があれば、遠慮なく担当者に質問し、納得するまで説明を受けることが大切です。また、必要に応じて弁護士などの専門家に相談するのも良いでしょう。

5. まとめ：後悔しない選択のために

リゾート会員権の購入は、高額な費用と長期的な契約を伴うため、慎重な検討が必要です。後悔しない選択をするためには、以下のポイントを踏まえましょう。

ポイント	説明
ライフスタイルとの適合性	自分の余暇の過ごし方や家族構成に合った施設を選ぶことが重要です。
費用対効果	年間利用頻度や費用を比較し、無理のない範囲で購入しましょう。
施設情報・運営会社の確認	立地、アクセス、施設の内容、運営会社の信頼性など、事前に十分な情報収集を行いましょう。
契約内容の理解	契約期間、更新条件、解約条件、売却条件など、契約内容をしっかりと理解してから契約しましょう。

リゾート会員権は、正しく活用すれば、豊かなレジャーライフを実現する有効な手段となります。自身のライフスタイルやニーズに合致した会員権を選び、充実したリゾート体験を手に入れましょう。