結論 2026年4-6月期の訪日外国人旅行消費額は2兆5,096億円、前年同期比0.2%増でした。宿泊費は9,278億円で構成比37.0%、一般客1人当たり旅行支出は24万4,457円です。ホテルは訪日客総数より、国・地域別の宿泊費と平均泊数、自施設の客層構成を合わせて収益機会を判断する必要があります。
旅行消費額2.5兆円をどう読むか
消費総額は第2四半期として過去最高ですが、前年同期比は0.2%増です。高水準の維持と、伸び率の鈍化を分けて評価します。
| 指標 | 2026年4-6月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 訪日外国人旅行消費額 | 2兆5,096億円 | +0.2% |
| 一般客1人当たり旅行支出 | 24万4,457円 | +3.3% |
| 一般客の旅行者数 | 1,025.4万人 | -2.7% |
| 一般客の平均泊数 | 8.7泊 | -0.7泊 |
旅行者数が減るなかで1人当たり支出が増え、消費総額を支えています。宿泊施設にとっては、人数の増減だけを追うより、1予約当たり売上、1泊当たり売上、滞在中の追加消費を確認する局面です。
宿泊費37.0%は何を示すか
宿泊費は9,278億円で最大の費目です。構成比は37.0%で、買物代26.8%、飲食費21.7%を上回ります。
| 費目 | 消費額 | 構成比 |
|---|---|---|
| 宿泊費 | 9,278億円 | 37.0% |
| 買物代 | 6,731億円 | 26.8% |
| 飲食費 | 5,454億円 | 21.7% |
| 交通費 | 2,527億円 | 10.1% |
| 娯楽等サービス費 | 1,088億円 | 4.3% |
宿泊費の構成比だけではADRの上昇を断定できません。宿泊日数、施設タイプ、訪問地域が混ざった全国値だからです。自施設では、国・地域別ADR、部屋タイプ別売上、連泊割引後の実効単価を確認します。
国・地域別構成の変化
消費額の上位は米国、台湾、中国、韓国、香港です。前年同期比は国・地域によって大きく異なります。
| 国・地域 | 旅行消費額 | 構成比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 米国 | 3,848億円 | 15.3% | +8.5% |
| 台湾 | 3,639億円 | 14.5% | +27.9% |
| 中国 | 2,592億円 | 10.3% | -48.8% |
| 韓国 | 2,589億円 | 10.3% | +12.2% |
| 香港 | 1,452億円 | 5.8% | +7.8% |
全国の消費総額が横ばいでも、施設ごとの客層構成によって影響は異なります。前年の国別売上構成を基準に、現在の予約ペースと照合する必要があります。
ホテル運営での使い方
公的統計を、自施設の予約データと同じ粒度に落とすことで、販売・価格・滞在設計の判断に使えます。
- 国・地域別にADR、平均泊数、キャンセル率、予約リードタイムを比較する。
- 客数が伸びる市場では、稼働率より繁忙日の価格上限を点検する。
- 平均泊数が長い市場では、清掃頻度と連泊割引後の利益を確認する。
- 宿泊費以外の需要を、朝食、館内販売、地域体験への送客に接続する。
よくある質問(FAQ)
2026年4-6月期のインバウンド消費は好調ですか?
2兆5,096億円で第2四半期として過去最高ですが、前年同期比は0.2%増です。総額の記録更新と成長率の鈍化を両方見る必要があります。
ホテル運営で最も確認すべき数字は何ですか?
宿泊費総額だけでなく、国・地域別の1人当たり宿泊費、平均泊数、自施設のADR・OCC・客層構成を確認します。