宿泊コラム

1. はじめに：憧れの自宅露天風呂、だけど…！？

広々としたお風呂に浸かりながら、夜空を見上げたり、雪景色を楽しんだり…。 自宅に露天風呂があったら、どんなに素晴らしいでしょう。 日々の疲れを癒し、心身をリフレッシュできる、まさに夢のような空間ですよね。

しかし、憧れだけで突き進んでしまうのは危険かもしれません。

メリット	デメリット
リラックス効果抜群	費用がかかる
健康増進に期待	維持が大変
プライベート空間	セキュリティ対策が必要

表を見てみると、露天風呂にはメリットだけでなく、考慮すべきデメリットも存在することが分かります。 「本当に自宅に露天風呂を設置するべきなのか」「設置後の生活はどう変わるのか」 理想と現実をしっかりと見極め、後悔のない選択をする必要があります。

2. 夢を叶える前に知っておきたい！露天風呂のある暮らし【メリット】

(1) 極上のリラックスタイムを自宅で満喫

誰しも一度は憧れる自宅露天風呂。 その最大の魅力は、何と言っても時間を気にせず好きな時に、好きなだけ温泉気分を味わえることでしょう。

例えば、

• 仕事で疲れた夜には、星空を眺めながらゆったりと…
• 休日の朝には、鳥のさえずりをBGMに贅沢な時間を…

など、自宅にいながらにして非日常的な体験を味わうことができます。

浴室とは違い、開放的な空間で五感を解き放つことで、心身ともに深いリフレッシュを得られるはずです。

メリット	説明
時間を気にせず入浴できる	深夜や早朝でも、自分の好きなタイミングで入浴できます。
非日常的な空間を味わえる	開放感あふれる空間で、特別な時間を過ごせます。
五感を刺激し、深いリフレッシュ効果	風を感じ、鳥のさえずりを聞きながら入浴することで、心身ともに癒されます。

広々とした湯船にゆったりと浸かりながら、景色や音、香りを楽しむ… そんな極上のリラックスタイムを自宅で実現できることが、自宅露天風呂の最大のメリットと言えるでしょう。

(2) 健康増進効果も期待できる！？

露天風呂は、ただ単に気持ち良いだけでなく、健康面にも嬉しい効果が期待できます。

効果	メカニズム
血行促進効果	温かいお湯に浸かることで血管が拡張し、血流がアップ！冷え性改善効果も期待できます。
疲労回復効果	お湯の温熱効果と水圧によるマッサージ効果で、筋肉の疲労や緊張を和らげます。
ストレス解消効果	開放的な空間と心地よい湯音が、心も身体もリラックスさせてくれます。

特に、星空を眺めながら、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込みながら入る露天風呂は、格別です。日々の疲れを癒し、心身をリフレッシュしてくれるでしょう。ただし、持病がある方や妊娠中の方などは、事前に医師に相談するなど、注意が必要です。

(3) プライバシー万全！家族だけの特別な空間

メリット	説明
周りを気にせずリラックスできる	誰にも邪魔されず、心も身体も解き放たれるような解放感を味わえます。
家族だけの時間を満喫できる	日常の喧騒を離れ、大切な家族とゆっくり語り合ったり、星空を眺めたりと特別な時間を共有できます。
開放的な空間でリフレッシュできる	壁に囲まれた浴室と違い、広々とした空の下で湯船に浸かることで、心身共にリフレッシュできます。

露天風呂は、まさにプライベート空間。 周囲の視線を気にすることなく、ゆったりと湯に浸かることができます。 心地よい風を感じながら、空を見上げれば満天の星空が広がっていることも。 家族と語らうのもよし、一人で静かに瞑想するのもよし。 誰にも邪魔されない、あなただけの特別な時間を満喫できます。

(4) 住まいの価値向上に繋がることも

自宅に露天風呂があれば、住まいの価値が向上する可能性があります。露天風呂は魅力的な付加価値と見なされ、売却時や賃貸時に有利に働くことがあります。

メリット	説明
売却価格への期待	露天風呂は希少価値の高い設備として評価され、売却価格に上乗せできる可能性があります。
賃貸需要と賃料アップ	露天風呂付きの物件は人気が高く、賃貸需要が見込めます。その結果、賃料アップも見込めるでしょう。
広告効果と差別化	不動産情報サイトなどで「露天風呂付き」と掲載することで、他の物件との差別化になり、内見希望者増加に繋がります。
リノベーション物件としての付加価値	中古物件に露天風呂を設置する場合、リノベーション物件としての付加価値を高め、販売価格や賃貸価格への反映も見込めます。

ただし、実際に価値が上がるかどうかは、立地や建物の状態、露天風呂の仕様や設置費用など、様々な要素によって左右されます。専門家の意見を参考にしながら、慎重に判断することが大切です。

3. 夢と現実の狭間で…知っておくべき露天風呂【デメリット】

(1) イニシャルコスト：想像以上にかかる！？初期費用

憧れの露天風呂ですが、設置にかかる費用は決して安くはありません。夢を現実にする前に、予算としっかり向き合う必要があります。

項目	内訳	費用相場
本体工事費	浴槽の設置、配管工事、基礎工事など	50万円～
浴槽	素材、サイズ、機能によって大きく変動	30万円～200万円以上
付帯設備	屋根、塀、デッキ、照明、給湯設備など	50万円～
その他	設計費用、撤去費用、諸経費など	20万円～

<合計費用目安：150万円～270万円以上>

※設置場所や工事内容によって費用は大きく変動します。

上記はあくまで目安であり、実際にはさらに高額になる可能性もあります。例えば、和風庭園のような本格的な造りにしたい場合は、庭師への依頼費用なども追加で必要となります。露天風呂の設置は、新築時やリフォーム時に行うと費用を抑えられる場合もあります。専門業者に相談し、複数の見積もりを比較検討することが大切です。

(2) ランニングコスト：維持費だってバカにならない！

せっかく露天風呂を作ったのに、維持費が原因でゆっくり浸かれなくなってしまっては元も子もありません。 露天風呂ならではの維持費として、以下の項目が考えられます。

項目	内容	目安費用
光熱費	お湯を沸かすためのガス代や電気代は、通常の浴室よりも広い分、どうしても高くなってしまいます。	毎月のガス代・電気代にプラス数千円〜
水道代	温泉を引いていない限り、水道代もかかります。	毎月の水道代にプラス数千円〜
清掃費用	屋外にあるため、落ち葉や虫の死骸などが溜まりやすく、こまめな清掃が必要です。業者に依頼する場合は費用が発生します。	業者に依頼する場合、1回あたり1万円〜
修繕費	雨風や直射日光にさらされるため、劣化しやすい部分もあります。定期的な修繕が必要になることも考えられます。	数万円〜数十万円

このように、露天風呂の維持費は決して安くはありません。 月々にかかる費用だけでなく、数年後にかかる可能性のある修繕費なども考慮しておく必要があるでしょう。

(3) プライバシー問題：ご近所への配慮も忘れずに

開放的な空間が魅力の露天風呂ですが、その反面、ご近所への配慮を忘れてはいけません。 せっかくの露天風呂も、ご近所トラブルに発展してしまっては台無しです。 快適な露天風呂ライフを送るためにも、設置場所や目隠しの設置など、プライバシーの問題には事前にしっかりと対策しておきましょう。

項目	対策例
位置	・住宅密集地では、2階以上に設置する ・隣家と距離を取り、視線を遮断できる位置に設置する
目隠し	・フェンス、植栽、竹垣などを設置する ・外からの視線を遮るブラインドやシェードを設置する
照明	・明るすぎず、周囲に配慮した照明を選ぶ ・照明の設置角度を調整し、光漏れを防ぐ

ご近所への配慮は、快適な露天風呂ライフを送る上で非常に重要です。 後々のトラブルを避けるためにも、設置前に近隣住民の方へ事前に相談しておくことも大切です。

(4) セキュリティ対策：空き巣被害のリスクも考慮

開放的な空間が魅力の露天風呂ですが、その反面、防犯対策には十分な注意が必要です。

注意点	対策例
外からの視線を遮断する	高い塀やフェンスを設置する、目隠し効果のある植栽を取り入れるなどして、外部からの視線を遮り、侵入しにくい環境を作りましょう。
センサーライトの設置	人の動きを感知して点灯するセンサーライトは、空き巣にとって抑止力になります。
防犯カメラの設置	万が一、被害に遭った場合の証拠となるだけでなく、設置されていること自体が抑止力に繋がります。
セキュリティシステムの導入	専門業者と契約し、ホームセキュリティシステムを導入することで、より強固なセキュリティ対策が可能になります。
近隣住民との連携	日頃から近隣住民とコミュニケーションを図り、地域ぐるみで防犯意識を高めることが大切です。 不審者を見かけた際は、すぐに警察へ通報するなど、協力体制を築きましょう。

露天風呂の設置を検討する際には、これらの対策をしっかりと講じることで、安心してくつろげる空間を作ることが重要です。

(5) メンテナンス：美しさを保つための努力が必要不可欠

露天風呂の魅力を維持するには、こまめなメンテナンスが欠かせません。

開放的な構造上、雨風や直射日光の影響を受けやすく、汚れや劣化が進行しやすいためです。

美しい状態を保つためには、定期的な清掃や部品交換などの維持管理が必須と言えるでしょう。

メンテナンス項目	頻度	内容
水質管理	毎日～週1回	薬剤の使用や濾過装置の清掃
浴槽の清掃	週1回～月1回	ブラシや洗剤を使った汚れ落とし
木材部分の保護	年に数回	防腐剤や塗料の塗布
設備の点検	定期的に	故障や劣化の早期発見

これらのメンテナンスは自分自身で行うこともできますが、専門業者に依頼することも可能です。

業者に依頼する場合、費用はかかりますが、専門的な知識や技術によって、より質の高いメンテナンスを受けられます。

快適で美しい露天風呂を楽しむためには、日々のメンテナンスを心がけ、必要に応じてプロの力を借りることも検討しましょう。

4. 【ケーススタディ】こんな人は露天風呂に向いてる！向いてない！

(1) 露天風呂がおすすめな人

では、実際にどんな人が露天風呂設置のメリットを最大限に享受できるのでしょうか？ズバリ、下記のようなタイプの方には、露天風呂のある暮らしがおすすめです。

特徴	説明
お風呂が大好き！	一日の終わりに、ゆっくりとお湯に浸かりたいというお風呂が大好きな方には最高の贅沢！
広い敷地を所有している	十分なスペースがあれば、設置場所やデザインの自由度も高まります。
プライバシーを重視する	周りの目を気にせず、開放感満点の入浴を楽しみたい方には最適です。
DIY が得意！	設置やメンテナンスを自身で行うことで、費用を抑えられます。
自然を感じながらリラックスしたい	風を感じ、星空を眺めながら…五感を研ぎ澄ませるような体験を求める方に。

露天風呂は、設置費用や維持費、近隣への配慮などクリアすべきハードルも確かに存在します。しかしながら、上記のポイントに当てはまる方であれば、それらの労力を上回る至福の時間を手に入れられるでしょう。

(2) 露天風呂を諦めた方が良いかも…な人

夢のような露天風呂ですが、残念ながらすべての人に向いている訳ではありません。

こんな人は要注意！
時間がない人	定期的な清掃や水質管理など、何かと手間がかかります。
費用を抑えたい人	イニシャルコストだけでなく、ランニングコストも意外と高額です。
こまめな掃除やメンテナンスが苦手な人	放置すると水垢やカビが発生しやすく、衛生面でも悪影響です。
近隣トラブルを避けたい人	立地条件によっては、プライバシーの問題や騒音などでご近所トラブルに発展する可能性もあります。
セキュリティ面が不安な人	防犯対策をしっかり行わないと、空き巣被害に遭うリスクが高まります。

上記に当てはまる方は、無理に露天風呂を設置するよりも、他のリフレッシュ方法を検討した方が良いかもしれません。憧れだけで突き進むのではなく、現実的に実現可能かどうか、ご自身のライフスタイルや性格と照らし合わせてみましょう。

5. まとめ：露天風呂のある暮らし、後悔しないための選択を

憧れの露天風呂。しかし、メリットだけでなくデメリットも存在することを理解した上で設置することが大切です。

メリット	デメリット
極上のリラックスタイム	高額なイニシャルコスト
健康増進効果	維持費などのランニングコスト
プライベート空間の創出	ご近所への配慮が必要
住まいの価値向上	セキュリティ対策の必要性
	継続的なメンテナンス

露天風呂の設置は、住宅ローンや維持費、近隣住民への配慮など、考慮すべき点が多くあります。

「本当に露天風呂が必要なのか」「設置後のメンテナンスまで責任を持ってできるのか」、メリット・デメリットを比較検討し、後悔のない選択をしてください。