宿泊コラム

2025年6月2日

民泊一軒家の料金相場を徹底解説！地域別・広さ別の目安も

#民泊運営・集客

1.はじめに：民泊一軒家の人気が高まっている理由

近年、旅行の宿泊先として、ホテルや旅館に加えて、「民泊」を選択肢に入れる方が増えています。
特に、一軒家を丸ごと借りられる民泊は、その広さや自由度の高さ、プライベート空間の確保といった点から人気が高まっています。

従来型の宿泊施設と比較した民泊一軒家のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

メリット	説明
広々とした空間	家族やグループ旅行でも、ゆったりとくつろげる
設備の充実	キッチンや洗濯機など、長期滞在に便利な設備が整っていることが多い
プライベート空間の確保	他のお客様を気にせず、気兼ねなく過ごせる
コストパフォーマンス	宿泊人数によっては、ホテルや旅館よりも割安になる場合がある
現地の人との交流	ホストから地域情報やおすすめスポットなどを教えてもらえる機会がある

このような魅力から、旅行のスタイルが多様化する中で、民泊一軒家はますます注目を集めているのです。

2.民泊一軒家の料金相場を左右する要因

(1)地域・立地条件

民泊一軒家の料金相場は、地域や立地条件によって大きく変動します。

需要の高い都市部や観光地では、地方よりも宿泊料金が高くなる傾向があります。

また、駅から徒歩圏内やアクセスが良い場所、海沿いなどの景観が良い場所なども、料金が高めに設定されることが多いです。

例えば、東京都内であれば、

エリア	平均相場（1泊あたり/円）
新宿・渋谷	30,000円～
浅草・上野	25,000円～
下北沢・吉祥寺	20,000円～

上記のように、同じ東京都内でもエリアによって価格帯は異なります。

具体的なエリアと料金相場については、後の章で詳しく解説します。

(2)広さ・収容人数

民泊一軒家の料金は、宿泊可能な人数によって大きく変動します。一般的に、収容人数が多いほど料金は高くなる傾向にあります。

収容人数	広さの目安	想定される間取り	料金相場の目安(1泊あたり)
～5名	40㎡～	1LDK～2LDK	20,000円～50,000円
6名～10名	80㎡～	3LDK～4LDK	40,000円～100,000円
11名以上	120㎡～	5LDK～	80,000円～

上記はあくまで目安であり、地域や設備、シーズンによって大きく変動します。

家族旅行や小グループでの旅行であれば、2LDK～3LDKで十分な広さでしょう。大人数での宿泊の場合は、リビングやダイニングが広く取られている物件を選ぶと、快適に過ごせます。

(3)設備・アメニティ

民泊一軒家に設置されている設備やアメニティの充実度は、料金に大きく影響します。例えば、ファミリー向けの物件であれば、子供用の食器や遊具があると料金が高めに設定される傾向があります。逆に、最低限の設備しかないシンプルな物件であれば、比較的安価に宿泊できるでしょう。

設備・アメニティの充実度による料金相場の例を以下の表にまとめました。

設備・アメニティ	料金への影響
Wi-Fi	大きく影響
キッチン	大きく影響
洗濯機・乾燥機	大きく影響
冷蔵庫	影響あり
テレビ	影響あり
エアコン	影響あり
バスタブ付きのお風呂	影響あり
シャワーブース	やや影響あり
調理器具	やや影響あり
食器	やや影響あり
シャンプー・コンディショナー	やや影響あり
ボディーソープ	やや影響あり
ドライヤー	あまり影響なし
タオル	あまり影響なし

上記はあくまでも目安であり、物件や地域によって料金設定は異なります。事前に宿泊サイトなどで設備・アメニティをよく確認しておきましょう。

(4)シーズン・曜日

民泊一軒家の料金は、シーズンや曜日によっても変動します。観光シーズンや週末は需要が高まるため、料金が割高になる傾向があります。

シーズン	料金相場	特徴
通常期（閑散期）	割引あり	比較的予約が取りやすい
ハイシーズン	割増料金	予約が埋まりやすい
ゴールデンウィーク	非常に割高	年間を通して最も料金が高くなる時期

例えば、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの大型連休は、1泊あたりの料金が通常の2倍以上になることもあります。また、週末は平日よりも割高になる傾向があります。

旅行の計画を立てる際には、これらのシーズンや曜日を考慮して、余裕を持った予約と予算組みが重要です。

(5)予約サイトの手数料

民泊一軒家を予約する際にかかる手数料は、予約サイトによって異なります。一般的に、手数料は宿泊料金に対してパーセンテージで設定されています。

例えば、Airbnbの場合は、ホストが設定する手数料とゲストが支払う手数料の2種類があります。ホストの手数料は通常3%ですが、Airbnb Plus物件やスーパーホストの場合は低くなる場合があります。ゲストの手数料は、宿泊料金や予約期間によって異なり、最大で14%程度になることもあります。

一方、Booking.comやExpediaなどの予約サイトでは、手数料はホストが負担するのが一般的です。そのため、ゲストは表示されている宿泊料金以外に手数料を支払う必要はありません。

予約サイト	手数料	備考
Airbnb	ホスト：3%〜ゲスト：最大14%程度	宿泊料金や予約期間によって異なる
Booking.com	ホストが負担	ゲストは手数料不要
Expedia	ホストが負担	ゲストは手数料不要

予約サイトによって手数料が異なるため、複数のサイトを比較して、最もお得なサイトを選ぶようにしましょう。

3.【地域別】民泊一軒家の料金相場

(1)東京都

東京は日本を代表する観光地であり、ビジネスの中心地でもあります。そのため、民泊一軒家の需要も高く、エリアや広さによって料金相場は大きく異なります。

エリア	平均価格（1泊あたり）	特徴
新宿・渋谷	30,000円～60,000円	交通の便が良く、ショッピングやエンターテイメント施設も充実
銀座・日本橋	40,000円～80,000円	高級ブランドショップや老舗百貨店が立ち並ぶエリア
浅草・上野	20,000円～50,000円	歴史的な建造物や文化施設が多いエリア
下町エリア	15,000円～40,000円	人情味あふれる下町風情が楽しめるエリア

上記はあくまでも目安であり、宿泊時期や物件の条件によって料金は変動します。例えば、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期は、通常よりも料金が高くなる傾向があります。

(2)大阪府

大阪は、道頓堀や大阪城などの観光スポットや、USJなどのテーマパークも充実しており、国内外から多くの観光客が訪れる人気のエリアです。そのため、民泊の需要も高く、特に大阪市内は料金相場が高くなる傾向にあります。

エリア	1泊あたりの料金相場
大阪市内中心部	20,000円～50,000円
大阪市内郊外	15,000円～30,000円
大阪府南部	10,000円～25,000円
大阪府北部	8,000円～20,000円

大阪市内中心部でも、梅田や難波などの繁華街に近いほど料金は高くなります。一方、大阪府北部や南部は、自然豊かなエリアも多く、比較的リーズナブルな料金で宿泊できる物件も見られます。

(3)北海道

北海道は、広大な自然と都市部の魅力を併せ持つ人気の観光地です。富良野や美瑛など、豊かな自然に囲まれたエリアでは、景色を楽しめる一軒家が人気を集めています。

地域	宿泊人数	平均価格帯（円/泊）
札幌市	2名	15,000円～30,000円
函館市	4名	20,000円～40,000円
富良野市	6名	30,000円～60,000円

例えば、札幌市内では駅近の便利な立地から、少し離れた閑静な住宅街まで、様々なタイプの物件が選べます。函館市では、異国情緒漂う街並みを一望できる高台にある一軒家も人気です。富良野市では、広大な敷地に建つ一軒家で、BBQや花火を楽しめる施設なども多く見られます。

このように、北海道ではエリアによって宿泊料金は大きく異なります。事前に宿泊人数や希望のエリアを絞り込み、予算に合った物件を探しましょう。

(4)沖縄県

沖縄県は、国内でも有数のリゾート地として知られており、年間を通して多くの観光客が訪れます。そのため、民泊一軒家の人気も非常に高く、特にビーチに近いエリアや観光スポットへのアクセスが良いエリアでは、料金が高くなる傾向があります。

地域	平均価格帯（1泊あたり）
那覇市	20,000円～50,000円
恩納村	30,000円～80,000円
宮古島市	25,000円～60,000円
石垣市	20,000円～70,000円

沖縄県では、広々とした庭付きの一軒家や、プライベートプール付きの豪華なヴィラなど、多様な種類の民泊物件を見つけることができます。オンシーズンや年末年始などの繁忙期には、通常よりも料金が上がる場合があるので注意が必要です。

(5)その他地域

上記で紹介した地域以外でも、全国各地に魅力的な民泊一軒家が存在します。

例えば、以下のような地域は観光客に人気があり、多くの民泊物件が見つかります。

地域	特徴
静岡県	海、山、温泉など多彩な観光資源が豊富。
京都府	歴史的な寺院や神社が多く、伝統文化に触れられる。
福岡県	食の宝庫として知られ、屋台グルメも楽しめる。
沖縄県以外のリゾート地	熱海、軽井沢、箱根などの避暑地や、瀬戸内海の島々など、特色の異なるリゾート地も人気です。

これらの地域の料金相場は、物件の立地や広さ、設備によって異なりますが、一般的には東京都や大阪府に比べてリーズナブルな傾向があります。

4.【広さ別】民泊一軒家の料金相場

(1)～5名：コンパクトな一軒家

1～5名で宿泊できるコンパクトな一軒家は、夫婦やカップル、少人数の家族旅行などに最適です。料金は他の広さの物件と比べて比較的リーズナブルな傾向にあります。

地域	料金相場
東京都	20,000円～40,000円
大阪府	15,000円～30,000円
北海道	10,000円～25,000円
沖縄県	15,000円～35,000円

コンパクトな一軒家のメリット

低価格で宿泊できる
ホテルよりもプライベート空間を確保しやすい
キッチン設備が整っている場合が多く、自炊ができる

上記はあくまで目安であり、地域や時期、物件の設備などによって料金は大きく変動します。予約サイトで実際に検索して、予算や希望に合った物件を探してみましょう。

(2)6名～10名：大人数で泊まれる一軒家

6名～10名で宿泊できる一軒家は、大人数での旅行に最適です。友人グループや複数の家族での利用に適しており、一般的なホテルでは味わえない広々とした空間でくつろぐことができます。

地域	価格帯（1泊あたり）
東京都	40,000円～100,000円
大阪府	30,000円～80,000円
北海道	25,000円～70,000円
沖縄県	35,000円～90,000円

上記はあくまでも目安であり、寝室の数やリビングの広さ、設備などによって料金は変動します。大人数での宿泊となると、必然的に必要な寝室数やリビングの広さも変わるため、余裕を持った広さの一軒家を選ぶようにしましょう。

(3)11名以上：団体・大家族向けの広々とした一軒家

11名以上の団体や大家族での旅行には、広々とした一軒家がおすすめです。大人数でも窮屈さを感じることなく、快適に過ごせるでしょう。

広さ（例）	料金相場
5LDK～	1泊10万円～

広々としたリビングやダイニング、大人数でも対応できるキッチン設備などが備わっていることが多く、大人数での宿泊に最適です。大人数で宿泊する場合、一人当たりの宿泊料金を抑えられるというメリットもあります。

5.【タイプ別】民泊一軒家の料金相場

(1)古民家

古民家ならではの趣きや雰囲気を楽しむことができる、近年人気が高まっている宿泊施設です。築年数が古く歴史を感じられる物件が多く、昔ながらの日本を感じたい外国人旅行者にも人気です。

地域	平均価格帯（1泊あたり）
東京都	40,000円～100,000円
京都府	30,000円～80,000円
その他地域	20,000円～60,000円

広さや設備によって大きく変動しますが、一般的な一軒家タイプの民泊と比較すると割高な料金設定となっていることが多いです。家主によってリノベーションの程度が異なり、囲炉裏や縁側など古民家ならではの魅力が体験できる物件もあります。

(2)デザイナーズハウス

近年人気が高まっているデザイナーズハウス。他にはない洗練されたデザインや間取りが魅力です。宿泊自体が特別な体験となり、料金相場は高めになる傾向があります。

広さ・収容人数	平均相場	具体的な例
～4名	40,000円～	建築家こだわりの空間
5～8名	70,000円～	広々としたリビングが特徴
9名以上	100,000円～	複数家族の宿泊にも最適

相場は立地や設備によって大きく変動します。例えば、海が見えるオーシャンビューのデザイナーズハウスは、さらに高額になる傾向があります。

デザイナーズハウスは、写真映えする空間で特別な時間を過ごしたい方におすすめです。

(3)別荘

別荘は、都会の喧騒から離れて、自然の中でゆったりと過ごしたいという方におすすめです。広々とした庭付きの物件や、海や山を一望できるロケーション抜群の物件など、非日常的な体験ができる点が魅力です。

地域	宿泊人数	平均価格帯
熱海	4名	50,000円～
軽井沢	6名	80,000円～
那須高原	8名	100,000円～

上記はあくまで一例です。別荘は設備や築年数、シーズンによって料金が大きく変動します。露天風呂やプール、BBQ設備など、豪華な設備が整った物件は、その分料金が高くなる傾向にあります。

(4)ペット可物件

近年、家族の一員であるペットと一緒に旅行を楽しみたいという方が増えています。民泊一軒家の中には、ペット同伴可能な物件も数多く存在します。ただし、ペット可物件の場合、他の物件と比べて割増料金を設定しているケースや、清掃費が高めに設定されているケースがあります。また、ペットの種類や大きさ、頭数によって宿泊料金が異なる場合もあるため、事前に確認が必要です。

項目	説明
割増料金	1泊あたり、または宿泊全体で加算される料金
清掃費	ペットの毛や臭いへの対応費用

例えば、小型犬2匹まで同伴可能な物件で、1匹あたり1泊1,000円の割増料金がかかり、2泊する場合、2匹×1,000円/匹×2泊＝4,000円が宿泊料金に加算されます。事前にしっかりと確認し、安心してペットとの旅行を楽しみましょう。

6.民泊一軒家を予約する際の注意点

(1)キャンセルポリシーの確認

せっかく予約した民泊一軒家ですが、急な予定変更などでキャンセルが必要になる場合もあります。キャンセル料が発生するかどうか、発生する場合にはどのくらいの金額になるのかは、事前にしっかりと確認しておきましょう。

予約サイトやホストによってキャンセルポリシーは異なります。一般的には、宿泊日までの日数が少ないほどキャンセル料の割合が高くなるケースが多いです。

キャンセルポリシーの例	説明
スーパーフレキシブル	宿泊の●日前まで：無料それ以降：宿泊料金の●%
フレキシブル	宿泊の●日前まで：無料それ以降：宿泊料金の●%
標準	宿泊の●日前まで：宿泊料金の●% それ以降：宿泊料金の●%
厳格	宿泊の●日前まで：宿泊料金の●% それ以降：宿泊料金の●%

キャンセルポリシーの内容をよく理解した上で、予約を進めるようにしましょう。

(2)宿泊人数と部屋数の確認

民泊一軒家を予約する際には、宿泊人数と部屋数を事前に確認しておくことが重要です。予約サイトには、最大収容人数が表示されていますが、快適に過ごせる人数は物件によって異なります。

人数	部屋数	推奨広さ
2名	1部屋	ワンルームでも可
4名	2部屋	2LDK以上
6名	3部屋	3LDK以上

上記はあくまでも目安であり、リビングの広さや間取りによっても最適な部屋数は変わります。例えば、リビングに布団を敷いて寝ることを想定している場合は、その旨をホストに確認しておきましょう。また、寝室が個室になっているか、リビングと繋がっているかどうかも確認しておくと、より具体的にイメージしやすくなります。

(3)周辺環境の確認

せっかくの旅行なのに、騒音や人通りの多さなど、周辺環境が原因でくつろげなかった…ということのないよう、事前に周辺環境について確認しておきましょう。

【確認すべきポイント例】

最寄り駅からの距離：徒歩圏内かどうか、夜道は安全か
コンビニやスーパーまでの距離：食料品や日用品の調達は簡単か
飲食店の種類：和食、洋食、中華など、好みに合う飲食店はあるか
観光スポットへのアクセス：目的の観光スポットにはどのくらい時間がかかるか
静かさ：幹線道路や線路の近くで騒音が気になることはないか

上記以外にも、お子様連れのご家族であれば、公園の有無なども確認しておくと安心です。予約サイトでは、周辺地図や写真、周辺環境に関する口コミなども確認できますので、しっかりとチェックしておきましょう。

(4)レビューの確認

宿泊先の候補をいくつか絞り込めたら、必ず過去の宿泊者のレビューを確認しましょう。レビューは、実際に宿泊した人の生の声を聞ける貴重な情報源です。

項目	チェックポイント
清潔さ	「ホストの清掃が行き届いていた」「水回りが清潔だった」など、清潔感を重視する場合は特にチェックしましょう。
立地・周辺環境	「駅から近くて便利だった」「静かな住宅街でゆっくり過ごせた」など、実際の感想を参考にできます。
ホストの対応	「ホストが親切に対応してくれた」「質問に迅速に答えてくれた」など、コミュニケーションのしやすさも確認できます。
設備・アメニティ	「記載通りの設備が揃っていた」「アメニティが充実していた」など、設備に関する情報も参考になります。

ただし、レビューはあくまでも個人の感想であることを理解しておきましょう。評価が低いレビューばかりを気にするのではなく、全体的な傾向を把握することが大切です。

(5)予約サイトの比較

民泊一軒家を予約する際には、複数の予約サイトを比較することが大切です。サイトによって掲載されている物件情報や手数料、キャンセルポリシーなどが異なるため、自分に合ったサイトを選ぶようにしましょう。代表的な予約サイトと、それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

予約サイト名	特徴
Airbnb	世界中の物件数が多い。ユニークな物件も見つかる。
Booking.com	ホテル予約サイトとしても有名。掲載物件数が多い。
Expedia	航空券やレンタカーとの組み合わせ予約がお得。
楽天トラベル	楽天ポイントが貯まる・使える。日本語のサポートが充実。
じゃらん	国内旅行に強い。キャンペーンやクーポンでお得に予約できる場合も。

上記以外にも、民泊予約サイトは多数存在します。それぞれのサイトの特徴を理解し、料金やサービス内容を比較した上で、最適なサイトを選びましょう。